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コラム

2025/12/22

NEW 空間デザイナーから選ばれる廃棄繊維ボード「Rebornfiber®」-意匠性とサステナブルの両立

商業施設、オフィス、ホテル──。あらゆる空間デザインの領域において、「環境への配慮」はもはや付加価値ではなく必須の要件となりつつあります。しかし、最前線で設計にあたるデザイナーにとって、それは新たな悩みの種でもあります。

「サステナブル素材を使いたいが、デザインのクオリティは落としたくない」

「空間内で直感的にサステナビリティが伝わる素材が欲しい」

こうしたプロフェッショナルの切実なニーズに応える素材として、GREEN FLAGの廃棄繊維ボード「Rebornfiber(リボーンファイバー)」は空間デザインに関わる客様から数多くのお問い合わせを頂いています。 本記事では、なぜ多くの空間デザイナーが今、数ある素材の中から「Rebornfiber」を選び始めているのか。その理由を「意匠性」「機能性」「ストーリー」の3つの視点から紐解きます。


目次(読みたいブロックにジャンプします)
●空間デザイナーを悩ませる「環境配慮」と「意匠性」のジレンマ

クライアントから急増する「内装にもサステナブルを」というオーダー

既存のサステナブル建材に感じる「デザインの制約」と「素材感の物足りなさ」

●廃棄繊維ボードRebornfiber®(リボーンファイバー)が選ばれる3つの理由

1.【意匠性】繊維の重なりが描く、偶然にして唯一無二のテクスチャ

2.【機能性】吸音、緩衝、断熱など、機能性を兼ね備えたマテリアル

3.【ストーリー】「元は衣類」という背景が、空間に語れる物語を与える

●空間の質を高めるRebornfiber®の導入・活用シーン

【オフィス】吸音性を活かした会議室・フォンブースでの機能的デザイン

【商業施設】ブランドフィロソフィーを体現する什器・ディスプレイ

【アート】素材そのものの存在感を活かしたアイコニックな演出

●スペックの確認からサンプル請求まで。導入をスムーズにするために

サイズ・厚み・強度などの基本スペックとカスタマイズ対応

まずは「質感」に触れてください。有償カットサンプル提供のご案内






空間デザイナーを悩ませる「環境配慮」と「意匠性」のジレンマ




デザインの現場において、環境配慮と美意識の両立は長らく難しい課題でした。まずは、デザイナーの方々が直面している現状の課題感を整理します。


クライアントから急増する「内装にもサステナブルを」というオーダー

企業のブランディングにおいて、オフィスや店舗の内装は、その企業の姿勢を体現する最大のメディアです。そのため、施主(クライアント)からのオリエンテーションにおいて「サステナブルな空間にしてほしい」「環境に配慮した素材を◯%以上使ってほしい」といった具体的な要望が出るケースは今や当たり前の光景となっています。

特に外資系企業や上場企業のエントランス、旗艦店(フラッグシップストア)の設計においては、LEED認証やWELL認証などの取得を視野に入れた素材選定が求められることも珍しくありません。デザイナーは、予算と工期の中で、厳しい環境基準をクリアするマテリアルを探し出す必要に迫られています。



既存のサステナブル建材に感じる「デザインの制約」と「素材感の物足りなさ」

一方で、市場に流通している「サステナブル建材」の選択肢は、まだ十分とは言えません。 再生木材やリサイクルプラスチックなどの既存製品に対し、デザイナーからは以下のような声が聞かれます。


・「目新しさが無い」

・「ブランドカラーを出しにくい」

・「質感(テクスチャ)が平坦で、インパクトを残せない」

「環境に良い」という理由だけで、デザインの完成度を妥協することは、プロフェッショナルとして避けたい事態です。だからこそ、美しさと環境価値を高い次元で両立できる、新しいマテリアルが切望されていたのです。




廃棄繊維ボードRebornfiber®(リボーンファイバー)が選ばれる3つの理由




GREEN FLAGが販売するRebornfiber®は、不用になった衣類やアパレル製造時のハギレなどを原料としたリサイクルフェルトボードです。私たちが空間デザイナーの皆様に支持されている背景には、明確な3つの理由があります。



理由1【意匠性】繊維の重なりが描く、偶然にして唯一無二のテクスチャ

まず最大の特徴は、その独創的な意匠性にあります。 原料となる繊維の色や種類が反映される表面の風合いは、どこを取っても同じ表情が無い複雑な模様となります。石材のような冷たさはなく、繊維由来の温かみと、ファブリック特有の柔らかい光の反射を持っています。


唯一無二の表情:

工業製品でありながら、一枚として全く同じ柄のボードは存在しません。この「不均一さ」が、空間に有機的なリズムと深みを与えます。


カラーコントロール:

原料となる古着の色分けを行うことで、「グレー系」「ブルー系」といったある程度の色味のコントロールが可能です。これにより、シックなオフィスからポップな店舗まで、幅広いテイストに馴染ませることができます。また、企業の制服やユニフォームなどをメインの原料にすればその企業の象徴的な「色」を表現することも出来ます。


単なる「廃材の再利用」を超え、あえて見せたくなる美しいマテリアルとして成立している点こそが、多くのデザイナーに採用される最大の理由です。

理由2【機能性】吸音、緩衝、断熱など、機能性を兼ね備えたマテリアル

オフィスや商業空間において快適な空間をつくることは必須条件であり、人が過ごす快適な空間のための要素として「音響」と「温度」を忘れてはいけません。Rebornfiber®はエアレイド製法という製法で生み出される再生繊維フェルトボードであり、「繊維を固めて作ったボード」ではなく「繊維を積層させたボード」です。そのため顕微鏡で見ると無数の空気層(多孔)ができており、そのおかげで吸音効果や断熱効果もしっかりと確認できています。

単に見た目だけではなく、この根本的な課題となる「快適な空間づくり」において、機能性でも貢献できる素材であるとして、多くの空間デザイナーの皆さまから注目されているポイントとなります。

理由3【ストーリー】「元は衣類」という背景が、空間に語れる物語を与える

現代の空間デザインにおいて、「なぜその素材を使ったのか」というストーリーテリングは不可欠です。Rebornfiber®は、そのルーツが「誰かがかつて着ていた作業服」や「わたしたちのファッションを生み出す過程で出た繊維くず」であるという、強力なナラティブ(物語)を持っています。

来訪者に対して「このカウンターの天板は、実は約◯◯着分の古着から生まれ変わったものです」と伝えるだけで、そこには会話が生まれ、その空間や企業の環境に対する姿勢が直感的に伝わります。視覚的な美しさだけでなく、知的・情緒的な価値を空間に付加できる点が、コンセプトワークを重視するデザイナーから高く評価されています。



空間の質を高めるRebornfiber®の導入・活用シーン

具体的にどのような場所でRebornfiber®が活用されているのか、代表的なシーンをご紹介します。

【オフィス】吸音性を活かした会議室・フォンブースでの機能的デザイン

繊維100%でつくられるRebornfiberボードによる高い吸音効果を活かし、音が反響しやすいロビーや会議室の家具・壁面装飾材として使用することで、静寂性とデザイン性を同時に確保できます。無機質になりがちなオフィス空間に、繊維の温かみを取り入れられる点もメリットです。

【商業施設】ブランドフィロソフィーを体現する什器・ディスプレイ


アパレルショップの商品棚、カフェのレジカウンター、ジュエリーショップのディスプレイ台など、顧客の視線が集まる場所での採用が進んでいます。 特に、サステナブルなコンセプトをもつブランドにおいては、お客様が訪れる店内の什器がリサイクル素材であるなど触れられる範囲にRebornfiber®を使うことで強力なメッセージとなります。

【アート】素材そのものの存在感を活かしたアイコニックな演出



エントランスのサイン(切り文字)や、ロゴのアートワークとしての活用です。 プリントや塗装では出せない、素材そのものが持つ奥行き感のあるテクスチャは、照明(ライティング)を当てることでよりドラマチックな表情を見せます。企業の顔となるエリアに配置することで、環境配慮企業としてのアイデンティティを象徴的に表現できます。




スペックの確認からサンプル請求まで。導入をスムーズにするために

GREEN FLAGでは、デザイナーの皆様がイメージ通りの空間を実現できるよう、スペックの公開とサンプルの提供体制を整えています。

サイズ・厚み・強度などの基本スペックとカスタマイズ対応

Rebornfiber®は、標準的なサブロク板(910mm×1820mm)サイズを基本とし、用途に合わせて4種類の厚みをご用意しています。家具の天板として使用する場合の表面硬度の強化(コーティング処理)や、防炎性能が必要な場合の後加工の対応など、プロジェクトごとの要件に合わせたカスタマイズのご相談も承っています。詳細な仕様書やCADデータをお送りいただき、ぜひ一度ご相談ください。

まずは「質感」に触れてください。有償カットサンプル提供のご案内

「Rebornfiber」の最大の魅力である独特の手触りや、繊維が織りなす細やかな表情は、写真や画面越しでは完全には伝わりません。採用をご検討されているデザイナー様、設計者様のために、実物を確認できるカットサンプルをご用意しております。

サステナブルな事業運営と廃棄物削減の観点から、サンプルは有償での販売とさせていただいております。しかし、実際に手に取っていただければ、その密度感、硬さ、そして素材としての可能性を確信していただけると自負しております。

「新しいサステナブル建材を探している」「クライアントへのプレゼンで実物を見せたい」という方は、ぜひ以下のページよりサンプルをご購入いただき、その質感をお確かめください。




当社ではお客様からお預かりした廃棄繊維をボード化・シート化して、企業活動のお役に立つ新しい材料としてお戻しするサービスを行っています。古着、繊維くず、ユニフォーム、リネンなど、作業着やユニフォームに限らず繊維であれば何でもご相談可能です。詳しい事業内容をご覧になりたい方はGREEN FLAG事業紹介ページをご覧ください。




執筆者



Noriko Yokokura

廃棄繊維を資源化し、サーキュラーエコノミーを実現したい企業の事業支援を行う素材のメーカー、株式会社GREEN FLAGにて営業企画を担当。廃棄繊維ゼロを目指す様々な事業のサポートを通じて学んだ知識を活かし、環境問題や社会課題についてみなさんにわかりやすいカタチで発信します。




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